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包装機械テクノロジー [導入事例]

「くずれやすい繊細な菓子をやさしく包装」
~集積・トレー詰機(ウォーターフォール方式)~


九州・佐賀県で香ばしくやわらかな「丸ぼうろ」を製造・販売されている本村製菓様。昔ポルトガル人が伝えたと言われる保存食であった丸ぼうろ(丸芳露)をふんわりやわらかに焼き上げています。


丸ぼうろの製造工程は、原料から生地を作り、均等な大きさに絞ってオーブンで焼き上げます。 その後包装工程に送られます。当社では12個・14個入りの丸ぼうろをプラスチックトレーに 自動で整列する設備を納入させていただきました。


設備導入のきっかけと目的
「手詰め包装から自動包装へ」
設備導入以前の丸ぼうろの包装は、平袋に人手で詰めていました。包装作業の省力化と衛生面での品質向上のため、包装工程を機械化したいと思っておられたところ、(別の機械の)メンテナンスに来ていた当社の担当者に雑談程度に「何か良い方法はないか」と話されたことがきっかけとなり、提案をさせて頂くことになりました。


技術的な課題と解決のポイント
「転換発想と技術突破 」
検討にあたっては、ご要望のスペースに収めること、ランダムに供給されていた丸ぼうろを供給ピッチを整えて供給すること、そして直接袋詰された商品は、袋から取り出すときに傷つく現象もありましたので、商品価値向上の点でも提案内容を検討する必要がありました。そこで当社は、商品を平袋にそのままいれるのではなく、トレーに整列した状態で入れる方式に変更することを提案致しました。商品を傷つけることなく取り出すことが容易となり、商品価値の向上につながるものと考えたからです。 そして、丸ぼうろをトレーに整列して入れるために考え出したのが、掃除がしやすく衛生的なウォーターフォール+落下シャッター方式であり、これを具現化するために検討を重ね関係者一丸となって取り組みました。


お客様の評価
設備の提案から導入後の効果に関しては、お客様からは以下のような評価をいただいております。
「提案の内容について」
『丸ぼうろをトレーの中に落とし込むウォーターフォール方式については営業・設計者が商品の特性を詳しく調査し、わかりやすい仕様書が提出されました。また、明確な条件設定のもと、具現化の実現性について説明をしてもらえましたので、これなら大丈夫、と感じられる提案でした』
「導入設備について」
『この機械は故障が少なく、維持費に高額な費用がかからないところが良いと思います。また操作がシンプルで、女性オペレーターでも簡単に使うことができます。』
「導入後の効果について」
『希望のスペースに収め、能力的にも満足し、また維持費がかからないことなどからこの設備を導入したことには100%満足しています。省力化と商品のイメージアップが図れたこと、トレーを使用してもコスト的に見合う結果が得られ、生産が安定的にできるようになりました。』


設備概要
集積・トレー詰機
上流のコンベアから丸ぼうろを受け取り所定個数を集積して、トレー詰めするラインです。


1.整列コンベア
コンベア上を9列で流れる丸ぼうろを2つのコンベアへ分割し、1列に整列します。

 

2.伸縮コンベア
丸ぼうろが落下ユニットへ落下する各位置に合わせてコンベアが伸縮します。

 

3.落下ユニット
上下の落下ユニットが所定個数の丸ぼうろを受け取ってトレーの中に落として渡します。

 

4.トレーコンベア
1列ずつトレーへ製品を並べ入れたら、トレーを次工程へ送ります。

 

5.排出・合流コンベア
製品挿入済みの集積トレー品を搬送して、上流の2つのラインを1列に合流して次の工程に送り出します。